先の参議院議員選挙(2025年7月)で「日本人ファースト」をキャッチコピーに掲げる参政党が大きく議席を伸ばしました。
「日本人ファースト」のキャッチコピー自体、党首の神谷さん自身が、選挙中だけのキャッチコピーだと言っています。
しかし、そのことはあまり知られずに、キャッチコピー自体が一人歩きしたように思います。
ただ、「外国人が生活保護で優遇を受けている」「外国人の凶悪犯罪が増加している」など、選挙中に演説で訴えた内容には間違いが少なくありません。
間違いというよりも、意図的に流した「デマ」と言った方が正確かもしれません。
でも、参政党の候補者自身、そのように思っていた(思い込んでいた)ことも、選挙後の発言等で見受けられます。
候補者としては失格ですが、事実とデータに基づいて発言をすべきであり、発言に責任を持って欲しいですよね。
この点、何を血迷ったのかという思いで私はいます。
さて、「日本人ファースト」ですが、この意味するところは受け止める人で様々です。
本当に、様々な受け止めがあったのではないでしょうか。
デマに踊らされた人や実際に外国人の恐怖を感じている人などなど。
参政党に投票した割合が多いのは、10代〜30代。
いわゆる若者です。
また、50代、60代にも一定の支持者がいると言われています。
そうでなきゃ、参議院選挙での「躍進」はなかったでしょう。
「日本人ファースト」。
これまで、社会から虐げられた人たちが、日本人としての誇りを持って生きていきたい。
また、「流入」する外国人を良いとは思っていない。
参政党の訴えは、こうした人々に共感されたのではないでしょうか。
「デマ」を差し引いても、「自国第一主義」が一番と思った人は少なからずいるのでしょう。
では、日本人ファースト、いわゆる「自国第一主義」が悪いことなのか?
最近、ヨーロッパやアメリカでも「自国第一主義」を掲げる政党が躍進しています。
躍進の背景は様々あると思いますが、外国人によって自分たちの仕事や生活が脅かされている、ということもあるのではないでしょうか。
ここに存在するのは、外国も日本も、「政治の責任を直視しない」ということがあるように思います。
「生活保護」「凶悪犯罪」「就職できない」「生活が苦しい」などなど、を外国人の責任にしてしまう思考方法です。
「生活保護行政」でいえば、憲法と生活保護法に則ってきちんと執行する。
「生活が苦しい」では、物価高に有効な対策を取る、また、それに対応する賃上げ。職がないならば、就職先を斡旋する、ということです。
ハローワークなどの社会資源を有効に活用するということや、それらにつなげることも行政としては必要でしょう。
障害者であれば、就労移行支援事業所というように。
こうした社会資源を有効活用しないまま、社会から取り残された人々が「思い込んでいる」のは「なぜ、俺たち(私たち)ばかりこんな目に遭うんだ」という思考です。
この思考方法にマッチしたのが「日本人ファースト」ではないでしょうか。
ですから、今の日本「人」がおかれた状況から考えるとやむを得ないと思います。
ただ、参政党の訴えと日本「人」の思考とは、今はマッチしていても深いところでギャップがあるように思います。
「南京大虐殺はなかった」「ジェンダー平等は共産主義思想」という、参政党の主張とは別なところで、支持が集まった。
これが参議院議員選挙で躍進した理由だと、私は思います。
いずれにせよ、次の選挙(たぶん衆議院議員選挙)で参政党が躍進するかどうかはわかりません。
しかし、「日本人ファースト」という思考はしばらく続くと思います。